昔の根管治療の歯が折れそう?:ファイバーコアとセラミックで守る強度設計

はじめに

「昔に根管治療をした歯がグラグラしている」「折れそうで不安」――このようなお悩みを抱える患者様は少なくありません。
神経を取った歯(失活歯)は水分量が減り、もろくなるため、破折のリスクが高まります。特に古い治療で金属の土台(メタルコア)が入っている場合、そのリスクはさらに増します。

本コラムでは、失活歯の強度設計に重要なファイバーコアとセラミック補綴について解説します。

神経を取った歯が折れやすい理由

歯質の脆弱化

神経を取ると歯の内部が乾燥し、弾性が失われます。そのため、咬合力に対してしなやかに対応できず、ひび割れや破折が生じやすくなります。

金属コアによるストレス集中

従来多く用いられてきたメタルコアは硬すぎるため、力が加わると歯根にストレスが集中し、破折のリスクを高めます。特に前歯では、金属の色が歯ぐきに透ける審美的な問題も伴います。

ファイバーコアの特徴とメリット

適度な弾性で歯を守る

ファイバーコアは歯質に近い弾性を持つため、咬合力を分散し、歯根破折を防ぐ効果があります。

光透過性による審美性

透明性のある素材で作られているため、セラミッククラウンの自然な色合いを引き出せます。歯ぐき付近に金属の影が出ないのも大きなメリットです。

再治療のしやすさ

ファイバーコアは除去が比較的容易で、将来的な再根管治療にも対応しやすい構造です。

セラミック補綴との組み合わせ

強度と透明感の両立

ファイバーコアとオールセラミッククラウンを組み合わせることで、内部から外側まで審美性と強度を両立させることができます。

築盛型セラミックによる自然さ

特に前歯では、技工士が層ごとに色と透明感を調整する築盛型セラミックを使用することで、隣の歯と違和感のない自然な仕上がりが得られます。

咬合設計との連動

強度を確保するためには、ただ素材を選ぶだけでは不十分です。噛み合わせの設計を含めた補綴計画が不可欠です。セラミックが割れるリスクを防ぐために、咬合接触点を適切に設計することが求められます。

治療の流れ

診査と土台の確認

現在の補綴物や土台を外し、歯根の状態を確認します。必要に応じて再根管治療を行います。

ファイバーコアの築造

歯根の中にファイバーコアを築造し、歯全体の強度を高めます。

セラミック補綴の装着

院内技工士と歯科医師が連携し、色や形態を微調整しながらセラミッククラウンを装着します。

ブランパ梅田デンタルクリニックでの対応

1day治療で短期間の改善も可能

当院では、古い差し歯や土台を外し、ファイバーコアからセラミック補綴までを最短1日で完了することが可能です。

院内技工士による精密な仕上げ

技工士が常駐しているため、患者様の口元や表情を確認しながら自然で強度のある補綴を仕上げます。

まとめ

昔の根管治療を受けた歯は、歯質の脆弱化や金属コアの影響で折れやすくなっています。
しかし、ファイバーコアとセラミック補綴の組み合わせにより、強度と自然さを兼ね備えた治療が可能です。

ブランパ梅田デンタルクリニックでは、1day治療と院内技工体制を活かし、患者様の大切な歯を守るための最適な設計をご提案しています。
「昔の治療の歯が折れそうで不安」という方は、ぜひ一度ご相談ください。

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