神経を取った歯が黒ずんできた:漂白 vs セラミック、適切な治療判断とは

はじめに

神経を取った歯が、だんだんと黒っぽく見えるようになってきた──そんなご相談をよくいただきます。 「漂白すれば白く戻るのか?」「セラミックに替えるしかないのか?」といった疑問を抱く方も多く、適切な対処法を知ることが審美的にも機能的にも満足のいく結果につながります。
本コラムでは、神経を失った歯の変色の原因と、それに対する治療方法(漂白 vs セラミック)の選び方について、わかりやすく解説します。

神経を取った歯が黒ずむ原因

歯の内部に起こる変化

神経(歯髄)を除去した歯は「失活歯」と呼ばれ、時間とともに内部の組織が変性します。
血液や組織成分が歯の内側で酸化・分解されていくことで、象牙質自体がくすんだ色に変わり、表面から黒ずんで見えるようになるのです。

根管治療時の薬剤の影響も

過去の根管治療で使用された薬剤や金属製の土台(メタルコア)が変色の原因となることもあります。
とくに金属製の土台が光を通さず、グレーがかった色味が透けて見えるケースも少なくありません。

治療方法①:ウォーキングブリーチ(内部漂白)

神経を取った歯専用の漂白法

外からのホワイトニングでは効果が出にくいため、歯の内部に漂白剤を入れる「ウォーキングブリーチ法」が用いられます。
これは神経を取った歯に対してのみ行える特殊な処置で、数回に分けて薬剤を交換しながら白さを取り戻していきます。

メリットと限界

・【メリット】歯を削らずに白さを取り戻せる
・【デメリット】時間がかかる/後戻りすることもある/詰め物の色と調和しない場合も
とくに補綴物(かぶせ物)がすでに装着されている場合や、変色が強い場合には、漂白だけでは理想的な色調回復が難しいこともあります。

治療方法②:セラミック補綴

見た目も機能も一新する選択肢

変色が強く、見た目への影響が大きい場合にはセラミッククラウンでの補綴が効果的です。
e.maxなどのセラミック素材は光の透過性に優れており、透明感のある自然な歯の色を再現できます。
また、金属の土台をファイバーコアに置き換えることで、グレーがかった色味の透けも防止できます。

即日対応も可能

1dayセラミック治療に対応しているブランパ梅田デンタルクリニックでは、土台の除去〜新しいコアの構築〜セラミックの装着までを最短1日で完了できます。
審美的な悩みを早期に解消したい方には大きなメリットです。

漂白とセラミック、どちらを選ぶべき?

状況別の判断ポイント

以下のような点を参考に、どちらの治療法が向いているかを判断します。

■漂白(ウォーキングブリーチ)が向いているケース:
・変色の程度が軽度
・詰め物がない、または小さい
・歯を削らずに済ませたい
・ある程度の時間をかけられる
・治療費を抑えたい

■セラミック補綴が向いているケース:
・変色の程度が中〜重度
・クラウンなど補綴物がすでに入っている
・見た目に強いこだわりがある
・短期間で治療を終えたい
・ホワイトニングだけでは満足できなかった

段階的な選択も可能

まず漂白から試し、効果が薄ければセラミックに切り替えるなど、段階的なアプローチも可能です。
患者様のご希望と歯の状態をふまえて、柔軟に選択できる体制を整えています。

健康状態の確認も重要

漂白処置を行うには、根の状態(根管充填)や歯の構造が安定していることが前提です。
必要に応じて再根管治療を行うこともあるため、事前の精密な診断が欠かせません。

ブランパ梅田デンタルクリニックの対応

診断から治療方針までを丁寧にご説明

当院では、漂白とセラミックのメリット・デメリットを患者様にご理解いただいた上で、最適な方法をご提案します。

技工士との連携による自然な仕上がり

院内に技工士が常駐しているため、色合わせや質感の調整もその場で対応できます。
「ただ白い」ではなく「周囲の歯と調和した自然な白さ」にこだわります。

まとめ

神経を取った歯の変色は、内部からの変化が原因であることが多く、外側のホワイトニングでは効果が出にくいケースです。
「漂白」か「セラミック」かの判断は、歯の状態・ご希望・審美要求に応じて決定するのが理想的です。
ブランパ梅田デンタルクリニックでは、見た目の美しさだけでなく、治療後の耐久性や健康面にも配慮したご提案を行っております。
歯の変色が気になってきた方は、お気軽にご相談ください。

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