- 歯のセラミック治療で後悔しないために|失敗例から学ぶ正しい選び方と対策
歯を美しく整えたい、銀歯を白くしたい、前歯の見た目を良くしたい——そんな希望を叶えてくれるのがセラミック治療です。天然歯に近い透明感、美しい白さ、そして長期的な安定性を備えたセラミック治療は、審美歯科分野で人気の高い治療法のひとつです。
しかし、実際に治療を受けた方の中には、「もっと調べておけばよかった」「こんなはずじゃなかった」と後悔する人がいるのも事実です。数十万円に及ぶ高額な治療だからこそ、失敗や後悔は避けたいものです。
このコラムでは、セラミック治療で後悔しがちなパターンを実例とともに紹介しながら、治療前に知っておくべき注意点や、後悔しないためのポイントを徹底的に解説します。
セラミック治療とは?
セラミック治療とは、虫歯や破折などで欠損した歯を白い人工素材で補う補綴治療の一種で、特に見た目を重視する場合に用いられる治療です。使用される「セラミック」は陶材に近い性質を持ち、審美性・耐久性ともに優れています。
クラウン(被せ物)、インレー(詰め物)、ラミネートベニア(表面に貼る板状のセラミック)など、治療方法もさまざまで、前歯から奥歯まで適用が可能です。
セラミック治療の基本的な流れ
カウンセリング・診断
歯の形成(削る)
仮歯の装着
型取り・色調整
技工物の製作
セラミックの装着・調整
治療回数は2〜3回、期間としては1〜2週間が目安ですが、設備や技工士の体制により最短1日で完了するケースもあります。
セラミック治療で後悔した人の声とは?
ケース1:仕上がりが不自然だった
「前歯4本をセラミックにしたけど、色味が白すぎて浮いて見える。自分の顔に合っていなくて違和感がある。」
→原因:周囲の歯や肌の色に対して適切な色調設定がされていなかった。
ケース2:歯を削ったことに後悔
「削る量が想像より多くて、もう元の歯には戻れないことが不安。説明が不十分だった。」
→原因:治療前のインフォームドコンセント(説明と同意)が不十分だった。
ケース3:割れて再治療になった
「せっかく高い費用をかけたのに、硬いものを噛んだときにセラミックが割れてしまった。」
→原因:噛み合わせの診査や生活指導が不足していた。
ケース4:治療後に知覚過敏になった
「セラミックを入れてから、冷たいものがしみるようになって困っている。」
→原因:歯の削り方や接着処理に問題があった可能性がある。
ケース5:思ったより費用がかかった
「最初は安く聞こえたが、追加料金がいろいろかかって総額で想定以上になった。」
→原因:事前見積もりや費用説明が明確でなかった。
後悔しないために知っておきたい重要なこと
1. 歯科医院選びは慎重に
治療技術だけでなく、審美眼や説明力、使用素材へのこだわりなど、医院によって大きな差があります。症例写真の提示、実績の確認、カウンセリングの丁寧さをチェックポイントにしましょう。
2. 仕上がりの「自然さ」は歯科技工士の腕も重要
自然な見た目のセラミックを作るには、歯科技工士の高度な技術が不可欠です。色の再現、形の調整、微妙な艶の仕上げなど、職人的な感覚が求められます。
院内に歯科技工士が常駐している医院では、直接相談しながら調整ができるため、仕上がりに満足できる可能性が高くなります。
3. CAD/CAMの導入で即日対応も可能に
デジタルスキャンからセラミックの設計・加工を一貫して行える「CAD/CAM」システムが導入されている医院では、最短1日で高品質なセラミックを装着できます。
スピード重視の方、仕事が忙しい方、仮歯期間を減らしたい方には特におすすめの環境です。
4. 噛み合わせの確認は必須
セラミックは硬くて丈夫な素材ですが、咬合(噛み合わせ)の調整が不適切だと、割れやすくなったり、顎に負担をかけてしまったりします。治療後も定期的に咬合チェックを行うことが重要です。
5. 削る量と神経の保存について
治療によっては神経を取らざるを得ないケースもありますが、可能な限り神経を残す治療を提案してくれる歯科医院を選ぶことが望ましいです。
セラミック治療前に「どのくらい削るのか」「神経は残せるのか」を具体的に説明してくれる歯科医院を選びましょう。
6. 素材の種類を理解する
セラミックにも複数の種類があります。たとえば:
・オールセラミック:審美性が高く変色しにくい
・ジルコニアセラミック:強度と見た目を両立
・メタルボンド:内側に金属を使用し強度重視(審美性に劣る)
希望する部位や用途によって適切な素材を選ぶことが大切です。
7. 価格だけで選ばない
「格安セラミック治療」は魅力的に見えますが、素材・技工・調整工程を省略している可能性もあります。価格だけに目を奪われず、治療の内容と品質をしっかり比較しましょう。
後悔しないセラミック治療のためのチェックリスト
・治療前に仕上がりイメージを確認できるか
・削る量や神経の処置について詳しく説明があるか
・使用するセラミックの種類と特徴を把握しているか
・噛み合わせや歯並び全体のバランスも診てくれるか
・費用や保証制度が明確に説明されているか
・万が一のトラブル時の対応について案内があるか
・歯科技工士や設備体制が整っているか
このような項目を事前に確認し、納得したうえで治療を進めることが、後悔しない最大の予防策となります。
まとめ:セラミック治療は情報と信頼の積み重ねで成功する
セラミック治療は、審美性と機能性を両立できる素晴らしい治療法ですが、「歯を削る」「費用が高い」「やり直しが難しい」など、慎重に考えるべき要素も含まれています。
だからこそ、治療を受ける前に「よく調べること」「信頼できる歯科医院を選ぶこと」「納得いく説明を受けること」が極めて重要です。
後悔しないためには、流行や広告に惑わされず、自分の希望やライフスタイルに合った治療を見極める力が必要です。情報収集と医師との対話を大切にしながら、あなただけの美しく、長く使えるセラミック治療を実現してください。
当院のようにお客様と歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士と直接やり取りできる環境は大切と思います。
症例はInstagramにも載せていきますので参考になさってくださいませ。ブランパ歯科