セラミック歯の寿命はどれくらい?割れやすさ・老後の注意点・対処法まとめ

セラミックを長持ちさせるためのポイント

1. 正しいブラッシングとセルフケア

セラミック自体はむし歯にはなりませんが、周囲の歯肉や歯の根元は天然歯と同様にむし歯や歯周病のリスクがあります。特に歯と補綴物の境界部(マージン)はプラークが溜まりやすいため、丁寧なブラッシングとデンタルフロス・歯間ブラシの併用が大切です。

2. 定期的なメインテナンス

歯科医院での**3〜6か月に1回の定期検診とプロフェッショナルクリーニング(PMTC)**を継続することで、微小な不適合、プラークの蓄積、歯周組織の変化などを早期に発見・対応できます。

3. 噛み合わせの管理

咬合力のバランスが崩れると、セラミック歯に過度な力がかかり、欠けや破折の原因になります。歯ぎしり・食いしばりがある方は、ナイトガード(マウスピース)を活用して保護しましょう。

4. 極端に硬いものを噛まない

氷、硬い煎餅、骨付き肉、銀杏の殻などは、天然歯でも欠けることがありますが、セラミックにとっても高リスクです。日常生活の中で食べ物の選び方にも注意しましょう。

セラミック歯を美しい状態で保つコツ

着色はしにくいが「ゼロ」ではない

セラミックは表面が滑らかで吸水性がないため、レジン(プラスチック)に比べて圧倒的に着色しにくい素材です。しかし、以下のような場合には着色の原因となることもあります。

表面に微細な傷がある

歯周病などで歯ぐきが退縮し、境目が見えてきた

長期間にわたって色素の強い食品を頻繁に摂取

避けたほうがよい嗜好品

赤ワイン・カレー・コーヒー・紅茶

喫煙(ヤニによる着色+歯ぐきの黒ずみ)

色素の強い食品は直後に水を飲んだり、口をゆすぐことでリスクを軽減できます。

ホームケアとプロケアの併用

市販のホワイトニング歯磨き粉は、研磨剤が強すぎるとセラミックの表面を傷つける可能性があります。なるべく研磨力の低いもの、もしくは歯科医院での定期的なメンテナンスを中心に管理するのが理想的です。

老後のセラミック治療に関するよくある質問

Q1. 高齢になってもセラミックは使えますか?

**A:はい、使用できます。** 歯ぐきや骨の状態が健康であれば、80代・90代でも問題ありません。ただし、清掃能力が低下した場合はご家族の協力や訪問歯科によるサポートが重要です。

Q2. 義歯にしたほうが楽なのでは?

**A:一概には言えません。** セラミックは固定式のため「違和感が少なく、咀嚼力が高い」のが大きなメリットです。義歯に切り替えるかどうかは、総合的に判断する必要があります。

Q3. メンテナンスができなくなったらどうなる?

**A:放置すれば破損・脱離・むし歯リスクが高まります。** そのため、早めに訪問診療などの環境を整えることが推奨されます。

Q4. 加齢によって見た目が不自然になりませんか?

**A:技工士が自然な色合い・形状で製作すれば年齢に合った美しさを保てます。** 逆に、過剰に白すぎる色調は不自然になることもありますので、自然なトーンの選択が大切です。

セラミックでよくあるトラブルとその対処法

1. 割れ・欠け

【原因】歯ぎしり、硬いもの、外傷、設計の不備

【対処】破損部位によっては再接着や再製作が必要。早めの受診を。

2. 脱離(取れてしまった)

【原因】接着剤の劣化、咬合力の集中、支台歯の変化

【対処】再接着が可能なケースも。再度外れる場合は再製作を検討。

3. 歯ぐきとの境目の黒ずみ

【原因】メタルボンドの場合に多い。金属の露出、歯ぐきの退縮が原因。

【対処】オールセラミックやジルコニアへの再製作で改善。

4. 歯周病の進行

【原因】プラークの蓄積、清掃不良、加齢

【対処】歯周治療と継続的なクリーニングが必要。

まとめ

セラミック治療は、美しさと機能性を両立できる優れた治療法です。その寿命は、適切な使用とケアによって大きく伸ばすことができます。10年、15年といった長期にわたり安定して使用されるためには、患者自身のセルフケア意識、歯科医院との連携、そしてトラブルへの早期対応が不可欠です。

高齢になっても安心して使い続けるために、定期的なチェックと丁寧な管理を継続していきましょう。「美しい歯は、一生の財産」――セラミックを選んだその日から、正しい知識と意識でその価値を最大限に引き出していただければ幸いです。

 

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